日本神話のアマテラス
アマテラスというのは伊勢神宮に祀られている女神です。日本書紀では神話の登場人物となっています。イザナギの左目を洗ったときに生まれ、高天原に住み、弟スサノオが乱暴なため岩戸に隠れ、思兼命や天宇受賣命によって岩戸から出てきた神です。同じく弟のツキヨミと共に天下を代わる代わる治めています。
スサノオとの誓約(うけい)
スサノオとの誓約(うけい)は有名な逸話です。姉アマテラスに会いに行ったスサノオみて、アマテラスは「国を奪いに来たのか」と武装して待ち構えます。スサノオは「ただ根の国へ行く途中によってひと目会いたかっただけだ」と釈明しますが、アマテラスは信用しません。そしてその心が正しいのか誓約をします。スサノオの産んだ子が男児ならば、よこしまな気持ちはないとの証明にします、といい、アマテラスはスサノオの十柄の剣を、スサノオはアマテラスの五百箇の御統をそれぞれ噛みちぎりました。
アマテラスの産んだ子は3柱の女神で、宗像三女神です。一方スサノオの産んだ子は5柱の男神です。誓約はスサノオが勝ちました。
ホツマツタエでの記述
ホツマツタエではアマテラスは男神となっています。そしてその正妃が瀬織津姫(向津姫)です。瀬織津姫の実体はわかりませんが、女神アマテラスと同一視する見方もあります。そこでアマテラスは男なのか女なのか、実在したとすればどのような人物だったのか、このあたりが大きな謎として浮かび上がります。日本書紀より古いホツマツタエでは男神なのだから男だったのだろう、とも考えられますし、日本書紀の段階で記述の誤りを正して女神に戻した、とも考えられます。
アマテラスの実像
私が集めた資料などを整理していく中で、アマテラスを実在の人物と考え見えてきたことについてまとめてみたいと思います。
- アマテラスは女性
- 生きた時代は紀元前7世紀頃
- 複数の女性の記述が重なっている
- いずれもスサノオの后である
- ヤマタノオロチである
以上がアマテラスの概要となります。「事実なのか?証拠はあるのか?」と言われると「こんな感じだと思う」としか答えられませんが、少なくとも上の5項目に誤りはない思います。一体どういうことなのか、以降すこし説明していこうと思います。